こんにちは!
自宅トリミングサロンを開業して10年。トリマーりんごです(‘ω’)ノ
トリマーのみなさん、トリミングの時間がかかり過ぎている・もう少し早くトリミングできるようになりたいとお悩みではありませんか?
トリミングの作業時間が長引くと、犬もトリマーも疲れて負担がかかりますよね。
そこで、今日は私が実際に使ってみて効果のあったトリミングの時間短縮、スピードアップに役立つ道具をご紹介します。

便利な道具をかしこく使って、楽にトリミング時間の短縮を目指しましょう。
それぞれの道具のおすすめ度を星1~4で評価していますので、ご参考にどうぞ!
電動爪やすり
時短★★
値段★★★
爪切りの後はやすりがけをすると思いますが、電動の爪やすりを使ったことがありますか?
電動爪やすりは手でやすりがけするよりも疲れずに、早く仕上げられます。

吸水タオル
時短★★
値段★★★
シャンプーした後に拭くタオルですが、たかがタオルとあなどるなかれ。
タオルの選び方ひとつでも時短につながるのです。

シャンプーが終わったらまずは浴槽の中でこの吸水タオル(スイムタオル)で軽く押さえるようにして何度か絞りながらざっと水分を拭き取ります。
その後に通常のタオルで拭くようにすると時間短縮にもなるし、使用するタオルの枚数が少なくて済むので洗濯物が減ります。
マイクロファイバータオル
時短★★★★
値段★★★★
吸水タオル(スイムタオル)で拭いたあとはテーブルの上に犬を移動させて通常のタオルで拭くのですが、その時に使うタオルをマイクロファイバータオルに変えてみてください。

マイクロファイバータオルを使うと素早くしっかりと水分を取ることができて、後のドライングの時間が短縮されます。
犬の足先や耳などは水分がたまって乾きにくい所なので、タオルで包んで握るようにしてしっかり水分をタオルの方へ吸わせて下さい。
通常、タオルはバスタオルを使うお店が多いと思いますが、バスタオルって洗うのもかさばるしなかなか乾かないし使い勝手があまり良くないのです…。
使うならフェイスタオルサイズ(一般的なタオルのサイズ)のマイクロファイバータオルが断然おすすめです!
ウェットブラシ
時短★★
値段★★★
やさしさ☆☆☆☆
人が頭に使ってもとても気持ちが良いウェットブラシ。
時短のための使い方としては、シャンプー後しっかりとタオルドライした後にこのウェットブラシでささっと体全体を軽くブラッシングするだけです。
毛と毛を離して風の通り道を作ることでドライヤーの時間が短縮できます。
とにかくクッションとピンが柔らかいのでもつれをほどく能力は無いのですが、濡れた皮膚を傷付けません。
ちなみにブラシ嫌いな犬にも受け入れてもらいやすいので、おうちでのブラッシング練習用としてもお客様にすすめているブラシです。
ウェットブラシについてまとめた記事はこちら。

アクティベットブラシ
時短★★★★
値段★★
もつれ取りのブラシとして優秀なのがこのActiVet(アクティベットブラシ)です。

もつれが多い場合や、長めに毛を伸ばしたプードル、ビションフリーゼなどの毛量の多い犬のブラッシングに最高におすすめです。

もつれを普通のスリッカーブラシでとくよりもかなり早くなります。
ピンがスリッカーブラシよりも長いので、毛量が多く密な被毛でも根本までピンが入り込み、ブラッシングがしやすいです。
普通のスリッカーブラシとは使用感が違うので、慣れるまでは力加減に注意して皮膚にピンが強く当たらないようにしてくださいね。
扱いに慣れたらドライングのときにも使ってみて下さい。
私は時間がすごくかかってた爆毛ビションのドライングに、このブラシを使って15分もドライング時間が短縮できて感動しました!
ピンの硬さや用途によって色分けされてて色んなカラーのアクティベットブラシがありますが、軽いもつれ取りと毛量多い犬のブラッシングには紫のカラーがおすすめです。
横幅が2倍のダブルもありますが、こちらは大型犬用になります。(トイプードルやビションフリーゼには上のシングルが良いです。)

スタンダードプードルやドゥードルにはダブルが便利です。
サモエドやピレニーズなどにもダブルをどうぞ!
ブロワー(エアホース)
時短★★★★
値段★
ブロワー、エアホース、ホースドライ、ペッカリーなど色んな呼び方がありますが、強力な風で水分を吹き飛ばすドライヤーの仲間です。

短毛犬種や大型犬だけでなく、小型犬やプードルなど、とにかく全部の犬種に使ってみてください。
音が大きいため慣れていないと嫌がる犬もいるので、まずは弱風で顔から遠い背中あたりから風を当てて慣らしてあげると良いです。
乾きにくい耳や足先は特にエアホースで乾かせると早いです。
私はヒーターはオフにして冷風(常温)で当てています。
風を当てるときはホースをなるべく皮膚に近づけて、毛の根本の水分を飛ばすようにしてください。
エアホースで9割水分を飛ばしたら、残り1割の水分をドライヤーで毛を伸ばすようにブラッシングしながら乾かします。
ドライヤーだけで乾かすよりもブラシが当たって皮膚が赤くなるリスクが少なく、そして早く乾かせます。
ブロワーのもっと詳しい使い方はこちらの記事にまとめました。

コートキング、ディシェッダー
時短★★★
値段★★
ダブルコートの換毛期におすすめなのがこのコートキング(ディシェッダー)です。
コートキングはアンダーコートを除去する道具です。
刃の枚数によって種類が色々ありますが、ダブルコートの小・中型犬用であれば10枚刃が良いと思います。
もつれていない毛に使う道具なので、もつれがある場合は先に軽くブラッシングして使うようにしてください。
コートキングを使うと面白いようにどんどんアンダーコートが取れます。

やればやるほど取れるため、あまりにもやり過ぎるとスカスカになるのでご注意を。
ときどき手で撫でてコートの厚みを確認して、ほど良いところでストップしてくださいね。
シャンプー前にコートキングで不要なアンダーコートを除去すると、シャンプー作業やドライングの時間が短縮できます。
ウォールやハイニガーなどの海外製バリカン
時短★★★
値段★
日本製のバリカンを使っている学校やお店もまだまだ多いですが、刃の構造的にどうしてもケガのリスクが高めですし、モーターの回転速度が遅いので刈るのに時間がかかってしまいますよね。
そこでおすすめなのがこちらの海外では主流のタイプのバリカンです。



こういった海外製のバリカンは刃のギザギザの間隔が狭くケガをさせにくくなっており、モーターの回転が速くてパワーがあります。
ケガをさせにくく、回転が速くてスイスイ刈れるバリカンを使うことで時間短縮につながります。
こういった海外製バリカンの欠点は、パワーがあるゆえの重量とサイズの大きさです。
日本製スピーディックグラシア | 海外製ウォールKM5 | 海外製オスター | 海外製ハイニガーサファイア | |
---|---|---|---|---|
本体重さ | 250g | 365g | 900g | 426g |
本体長さ | 16cm | 19.5cm | 18.5cm | 20.4cm |
表を見て分かるように、バリカン本体の重さは日本製に比べて100g以上、長さは3~4cmほど長くなっています。
これらのバリカンはA5規格という共通の規格になっているため、海外製の各社のバリカンの替刃と互換性があります。

ウォール、ハイニガー、オスター、アンディスといったメーカーがあり、それぞれ同じ規格の替刃になっています。
替刃の構造はとてもシンプルで、ネジを外して掃除する必要もなくメンテナンスがしやすいところもおすすめです。
バリカンのアタッチメントコーム
時短★★★
値段★★★
上の海外製のバリカンには、毛を長めに刈ることができるアタッチメントコームというものが使えます。
バリカンの刃の部分にカチッと装着(アタッチ)して使います。

ハサミで長めにカットする場合でも、アタッチメントコームを使ってささっとバリカンをかけ、仕上げにハサミでそろえるようにカットすることで、カット時間が短縮できます。
アタッチメントコームを使うことのメリットは時短になるだけではなく、目分量でハサミでカットするよりも毎回同じ長さに仕上げやすいということです。

複数人のトリマーが働いている場合にも、担当トリマーによって毎回仕上がりの長さが違うというようなクレームも起こりにくいです。
そしてさらに、ヨークシャーテリア(ヨーキー)などの寝た毛を長めに残すカットにも使えるので便利です。
以前雇われで働いていたお店では、ヨーキーのカットは1㎝以下の丸刈りか、切らずに長く伸ばすかの二択でした。ちょっと長めにカットして欲しいという要望はうまく誘導して断っていましたね。
アタッチメントコームがあればヨーキーのように寝た毛質でも長めのカットができるので、お客様の要望に応えやすくなります。
まとめると
- 時短になる
- 毎回同じ長さにカットできる
- ヨーキーなどの寝た毛も長めのカットができる
ということです。
そしてアタッチメントコームも替刃同様にウォール、ハイニガー、オスター、アンディスなどのA5規格のバリカンに互換性があり共用できます。
時短道具おすすめランキング

時短におすすめの道具9選を全て紹介しましたので
その中から、おすすめ度の星の数+個人的主観で時短道具おすすめランキングを発表をします!
第一位 マイクロファイバータオル

時短★★★★
値段★★★★
値段の安さと時短効果の高さでおすすめ度NO.1です!
簡単に取り入れやすく気軽に試せるのが良いところ!
お店で使う全部のタオルを変える…とまではいかなくとも、まずは5,6枚購入してローテーションで使ってみて下さい。
第二位 アクティベットブラシ

時短★★★★
値段★★
ブラシにしては金額が高いのですが、個人的には値段だけの価値がある一品だと思っています。
もつれがスイスイ取れるのでもつれ取りのストレスが減りますよ!
似たような形状の類似品も出回っているので、購入の際には正規品を選ぶように気を付けてくださいね。
第三位 ウェットブラシ
時短★★
値段★★★
やさしさ☆☆☆☆
時短効果は星2つとずば抜けて高いわけではないのですが、ピンとクッションがすごくやわらかくて、犬にトリミングのやさしさを伝える道具としてもおすすめしたいのでランクインさせました!
ちなみに私は、お店用、自宅用、実家用、持ち歩き用(ミニサイズ)とこれまでに何本もリピート購入してきて、犬関係ではないリアルな友人にもおすすめしているブラシです。
ぜひ犬に使う前に自分の頭で気持ちよさを実感してください。
まとめ

上で紹介した9つの道具を取り入れてもらえれば、体力的にも負担なく時間短縮がしやすいです。
いきなり全てを導入するのは大変だと思うので、まずは良さそうだと感じる1つ2つを取り入れると良いですよ。

簡単に取り入れやすいタオルあたりから試してみてくださいね。
便利な道具を上手に活用して、トリミングをより楽しみましょう。
↓上手にトリミング時間を短縮するコツ・考え方はこちらの記事をお読みください(^^)/
